時は西暦2009年12月。
クリスマスが近づき、周りがワクワクしたムードに包まれるなか、受験生はセンター試験に向けて最後のラストパートをかける大切な時期だ。
そんな時に、当時高校3年生の僕は恋に落ちてしまっていた。


同じ塾の女の子に急に一目惚れ
僕は高校3年生の夏休みごろに塾に通い始めました。
駿台とか東進のような予備校とは全然違ってアットホームな感じのこじんまりとした塾でした。
僕が入った時にはすでに塾の中でコミュニティーができあがっていて、ちょっと気まずかったです。まるで転校生気分。
けど、それでもその塾を仕切ってる番長的な女の子に少しだけ気に入られて、ちょっとづつ馴染んでいきました。
僕が取っていた授業のクラスは男子の方が多くて、女子は5~6人くらい。なぜかちょっと派手な感じの子が多かったです。
その中でちょっと地味目だけど、可愛らしい感じの女の子がAちゃんでした。
最初はなんとも思ってなかったんですけど、ある日、たまたまちょっとだけ教室の外で喋る機会があって、その仕草というか、喋り方というか、笑顔というか、もう…好きになるよね。
- 丸顔
- 童顔
- 背が小っちゃい
- 細い
- 黒髪
- ちょっと天然
- 小動物っぽい
僕の女の子のタイプが形成されるきっかけとなったのも、多分Aちゃんです。
そっからは急に頭おかしくなるよね。
喋れないまま時は流れて12月へ
もともと好きになったらガンガンアタックする僕ですが、
- 大学受験っていう周りの空気感
- 塾という話しかけるチャンスの少ない環境
- 僕が塾では新参者っていう立ち位置
- ぶっちゃけ、ちょっとヘタレてた←
こんな理由でほとんど喋る機会もないまま12月になってしまいました。
しかし、その代りに受験勉強は順調に進んでいって、直前の模試では第一志望でB判定が取れくらいまでにはなりました。

(けど、受験が終わったらデート誘うぞ←)

恋愛の気持ちを勉強にぶつける好循環が生まれました。
まさに恋する受験生の理想形。
このまま入試本番まで突っ走るかと思いきや…
センター1カ月前に我慢できなくなる←

(けど、受験が終わったらデート誘うぞ←)

入試が近づくにつれて増してくるプレッシャーと、Aちゃんへの思いが爆発して僕は勉強に一切、集中できなくなりました。
このなんとも言えない苦しい状況から逃げ出したい。とにかく白黒はっきりつけたいという理由から、まだ2回くらいしか喋ったことないAちゃんに告白することにしました。
けど、どうしよう?
どうやって告白しよう?
色々考えていたのですが良い方法が見つからず、悶々としていました。
しかし、奇跡は起きるのです。
二人きりになるチャンス現る
別に奇跡でもなんでもないんですけど、ある日、僕が塾に向かって歩いていたら道の途中から「ひょい」っとAちゃんが出てきたんですよね。
周りに誰もいないし、塾からも少し離れてるし、何よりも「ここを逃したら一生チャンスは現れない」という謎の脅迫感から僕は行動に出ました。


※違います。
・暴挙
・錯乱
・狂気
・狂乱
そういった類のものです(・ω・)ノ
そこからは自分でもあまり覚えてなくて、とりあえず後ろからその子を呼び止めて、なんかあっちはビックリしてたけど、僕は勢いそのままで

実は前から好きでしたー!付き合ってください!

かなりビックリさせちゃった感じでしたけど、意外と反応悪くなくて、けど「ちょっと考えさせて 」とのことでした。
そのあとは仲良く一緒に塾に行きました。
お?
これいい感じじゃね?
と思って調子に乗っていたのですが、この後、大変なことが起きました。
ちょっと前置きがなかったですね。
さて、「センター試験1ヶ月前に、今まで2回しか喋ったことない女子高生に告白する」と何が起こるのでしょう?
塾の女の子たちが仲間割れ
僕が通ってた塾って男子の方が多かったんですけど、女子の方がすごく濃いキャラの子が多くて権力がありました。
まさに大奥の世界。
まぁ例に漏れず、その中でも派閥みたいなのが多少はあって、、、
僕が告白した子が他の女子に相談するっていう、あるあるの展開から「付き合った方がいい派」と「付き合わない方がいい派」で意見が分かれたらしく。ちょっといざこざに。
しかし最終的に女の子たちの意見は「てか、こんな時期にいきなり告るとか最悪じゃね?」というところに落ち着き、このあと僕は肩身の狭い思いをすることになります。
ちなみにAちゃんには1週間後 フラれました。南無。
凍りつく教室の空気
塾の中で僕の存在は「あいつ最悪じゃね?」を通り越して「あの人って実は頭おかしい人だったのかな?」という位置付けまで昇格していました。
みんながワイワイおしゃべりしていても僕が教室に入ると、ちょっと微妙な空気が流れてしまいました。
それからというもの僕は、授業時間ギリギリに到着して、終わった瞬間にすぐに自習室に駆け込むという技を身につけて、なんとか気まずさを回避していました。
しかし、まだまだこんなもんじゃありません。
自習室を出禁になる
そろそろ年越しの季節。
センター試験まであと半月くらいの時に、塾の中で1番ギャルギャルで権力を持っていた子から呼び出されてこう言われました。

しばらく自習室こないで。

ということでセンター試験直前に僕は勉強場所を失いました。
神に祈り始める←
自習室を追い出された僕はカフェで勉強するようになるんですけど、どうも落ち着かなくて。
カフェの隣が神社だったんですけど、何をおもったか僕は集中力が切れるたびに神社にお参りに行っていました。
1日5回お参りするとか日常茶飯事でした。
南無阿弥陀。


センター試験で歴史的大敗
こんな状態で受けたセンター試験はもちろん上手くいくわけもなく、模試よりも100点近く低い点数を叩き出してしまい、第一志望に出願すらできない状態になりました。
ただただ悲しかった…
すべて吹っ切れて勉強へ
センター試験失敗後は勝手に自習室に復帰し、周りの目も無視しして一心不乱に勉強しまいした。
辛いとか、悲しいとか、惨めとか、そういう感情が飽和して悟りを開きました←
まさに修行僧。
何の感情も持たずにただただ勉強していました。
そのおかげで何とか滑り止めの大学には合格。
よかったよかった。
ちょっとだけ強くなれた
最後に一言。
この記事だけ見ていると僕という人間は破天荒でおかしいやつに見えるかもしれませんが、そんなこともなくて昔から周りの目や評価を気にする臆病な人間でした。
けど、そんな僕がこの事件を通して、落ちるところまで落ちて少しだけ強くなれました。
何ていうか「慣れ」ですね。
嫌われることに慣れたし、他人からの評価も気しなくなりました。
いい経験でした。
もう二度と経験したくないけどね。

みなさん、告白の際は計画的に(・ω・)ノ